耐用年数がカギを握る?!外壁工事は今すぐ必要になるのか
大切な住まいとなる建物は、経年劣化してしまいます。そのまま放置してしまうと最悪の場合、補修では済まされないことも…。
特に、雨風、紫外線にさらされている外壁や屋根については、放置したり見過ごすことができません。外壁や屋根の建材には経年劣化を防ぐために「耐用年数」が定められています。
その耐用年数の間はメンテナンスを行っておけば、建物の劣化を防ぐこともできるのですが、耐用年数を超えてしまうと雨水が侵入し、建材を腐食させる危険性も起きます。
ここでは、外壁工事が必要になる理由についてご紹介します。大切な住まいを守るためにも一読しておきましょう。
外壁工事とは
外壁に関する工事全般を指します。建物の外壁には塗料による塗装がされており、その塗料は経年するにつれて雨水や紫外線などの影響を受け、劣化していきます。外壁の劣化は見た目に現れやすいので劣化サインは誰にでも見つけやすいかと思います。
その劣化により耐久性も低下します。これが耐用年数を迎えるという意味です。外壁の劣化は建物そのものの劣化に繋がります。
外壁工事は大きく分けると2種類です。
塗装外壁工事
塗料を用いて外壁全体の色を変える塗装外壁工事は、塗り替え作業になります。塗料の耐用年数については塗料のグレードが高いほど長めに設定されています。
張り替え・重ね張り外壁工事
塗料の耐用年数が超えてもなお放置していると、外壁にひび割れが生じたり、外壁材と外壁材の目地(隙間)を埋めるパテ(コーキング剤)の劣化により外壁材そのものにまで劣化が現れてしまいます。
外壁材を新しいものに張り替えたり、既存の外壁材のうえから重ねて張る外壁工事が必要になります。
また、コーキング剤のみ劣化するなどの小さい劣化症状に対しては、部分的な補修工事が必要になる場合もあります。こちらも外壁工事にあたります。
なお、外壁工事といっても屋根も同じように経年劣化が起こります。その際は、屋根塗装や屋根張り替えなどが必要になるでしょう。
耐用年数について
外壁工事を行う必要になる耐用年数について簡単に説明しておきます。
・アクリル系の樹脂塗料(5年〜7年)
・ウレタン系(7年〜10年)
・シリコン樹脂系塗料(12年〜15年)
・フッ素樹脂系(15〜20年)
建物の屋根や外壁工事の耐用年数は、概ね10年といわれています。これは、新築住宅を初めて塗装する場合や外壁工事する場合、さらに早い段階で検討しておきます。というのも、新築住宅に使用する塗料はグレードの低いものが使用されていることが多いからです。8年~10年での頻度で塗装するのが一般的です。
ただし、外壁工事の目安は外壁材の種類や劣化状況に影響します。耐用年数が長い外壁材を使用していて、雨風、紫外線にあまり影響されない環境下にあれば、10年以上経過していてもメンテナンスのみで問題ない場合が多いです。あくまで目安と捉えておきましょう。
耐用年数が分からないという場合や、そろそろ工事が必要かもしれないと思う場合には、外壁工事業者に相談することをおすすめします。外まわりを調査してくれるので、劣化具合もプロ目線で判断ができます。適したタイミングで工事を計画できたり、見積もりによる費用の比較も可能です。
おわりに
外壁も屋根も、室内環境を守るために大きな役割を担います。台風や地震など、自然災害により壊れやすい部分でもあります。完全に壊れるまえに手を加えて補ったり補強したりすることは、そこに住む方の役割です。外壁工事を済ませておわりではなく、その後も適したタイミングでメンテナンスしましょう。